サッカー本田選手などに見る、海外で通用するための身体能力の条件

サッカー本田選手などに見る、海外で通用するための身体能力の条件

posted by: wasedarikiya date: 12月 10, 2014 category: サッカー, 体幹トレーニング方法 comments: 0

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世界の一流サッカー選手の身体能力

日本のサッカー界の歴史上で、メディアだけでなく日本の一流のサッカー選手たちに対してさえも厳しい態度で接するように見えるイタリア名門チームACミランの本田圭佑選手。今回は、海外でサッカー選手が通用するための身体能力などの条件を、本田選手ほか一流選手を例に考察してみようと思います。

本田圭佑選手の強さは日本人選手では群を抜く「フィジカルの強さ」だと思います。よくフィジカルトレーニングをしていないなどの噂を実際に聞いたこともありますが、全くの嘘でしかないと判断しています。実際にyoutubeに投稿されていますので、御覧ください。

これは、STROOPSで言えば「ビースト」を適用しているレジステッド・ラン。【レジステッド・ランの特徴はアシステッド・ランでは効果を出しにくい、「スプリントの後半の伸び」を補ってくれる所。】

本田選手のMFとしての大事な役割でもある長い距離でのドリブルで、相手選手と競り合っても負けないスピードを補っている光景ですね。

ネイマール、C. ロウナウド、世界トップ選手は、どのようなフィジカルトレーニングを行っているのか?

2006年にジーコ監督も日本のサッカー選手が世界で通用するには「体格差」を、つまりは「フィジカルトレーニングの重要性」を指摘しており、

またワールドカップでは、体格差を強く感じた。上背の問題は仕方ない面もあるが、90分耐えうるベースの問題、たとえば上半身・下半身の強さなどをどんどん鍛えていけば、自分たちの持っている力を発揮できると思う。この体格差の問題は、個々の選手の責任ではない。彼らは、もっと若いうちに技術だけでなくフィジカルの面でも鍛えるという環境になかった。(ジーコ元日本代表監督)

http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00034615.html

また、ネイマール選手は2013年夏にバルセロナに移籍してから、フィジカルトレーニングで4.5kgの体重増加を実行して、「戦うための肉体の強さ」を重要視しています。

ブラジル『グローボエスポルチ』の“エスポルチ・エスペタクラル”によると、ネイマールはバルセロナ加入から現在までに体重を4,5キロ増加させたという。ネイマール自身は、体重増加について次のように語っている。

「戦うための肉体的な強さやスピードを上げるための体力ができてきているよ。もっと試合中に耐えられるように、ジムでのトレーニングを増やしている」

「見栄えのためじゃないよ。僕はそんなこと気にしない。パフォーマンスを上げるためだ。ピッチ上で調子良くありたいし、ピッチ外で格好良く見られるかどうかは気にしていない」

ネイマール、この1年で体重が4,5キロ増加

さらに、サッカー世界No.1と言われるC.ロナウド選手のフィジカルトレーニングも以下のサイトで紹介されていますが、

CR7 – Cristiano Ronaldo vs. Lionel Messi

このサイトによると、レップ数とセット数から筋肥大ではなくパワー系のトレーニング重視にして、上半身のトレーニングもしっかりとこなしていることが見て取れます。ロナウド選手はプロサッカー選手になってから体重10kgも除脂肪体重で増加させているのだから、どれだけ全身のパワーが必要かを表していると思います。

フリーキックにおいては1秒間に32メートルものスピードでボールが飛び、この加速力はF1の車の約2倍の速さということです。そのスピードが出るくらいの脚のスイングは、全身のパワーがないと実現不可能でしょう。また、キーパーがそのボールを止めるためには、反応からのジャンピング、そしてキャッチングにおいても、どれだけ筋力が必要かと考えると、どれだけフィジカルが必要かを理解できるでしょう。

つまり、本田圭佑選手、長友佑都選手、ネイマール選手、C.ロナウド選手など、海外で活躍する選手の身体能力の条件は、何も体幹だけではないのです。必要とされているのは、体幹から生み出される「全身のパワー」であり、世界で活躍する一流の選手は上記の通り、自身の課題克服のためのトレーニングを実践しているということです。

プロであるからこそ、ピッチ外の見えない場所で、結果を出すためのトレーニングをしているということでしょう。

ユースの選手層へ早急なフィジカルトレーニング導入と日本人のトレーニングに対する誤解を解く必要性

しかし、ジーコも上記で指摘していますが、選手個人にこれらの課題解決を任せてしまっては、日本全体のアスリートのパフォーマンスは向上しません。これはプロチームはもちろん、ユース選手層に至る、フィジカルトレーニングにおいて、「選手の成長に応じた組織的な環境整備」がカギになってくると思います。

結果的にサッカーのエリートを育成するには、ゴールデンエイジからストレングストレーニングの基礎的動作を覚えさせること。そして、身体の基本的な骨格が整い、筋肉が一番付けられる年齢17歳以降くらいから、一気に「世界に通用するサッカーに適合したフィジカル」を身に付けさせることです。

長期的に、この成長に応じて異なるフィジカルトレーニングをどのように適用していくか?つまりタイミングが、非常に重要となります。そして、これは日本のトレーナー全員が課題認識を持ち、急いで環境整備をする必要があるのです。

「フィジカルトレーニングは子どもの成長、背の高さなどに影響する」という意見は、全くの誤解です。むしろ子供たちの可能性を閉ざしている。幼少期に神経系トレーニングを重視して、ゴールデンエイジにフォームを確立するなどの「人間の成長過程に合わせたトレーニングの整合性と選択を無視した価値観」だと言えるでしょう。

ジーコ元日本代表監督は、2006年に、組織的なフィジカルトレーニングの重要性を指摘していますが、早9年。日本のサッカー界、いや、日本のスポーツ全てにおいて、組織的なフィジカルトレーニングが進展したのでしょうか? 残念ながらそのようには見受けられません。STROOPSの活動もそうですが、これは日本全国のトレーナーがボトムアップで変えていくしかないのです。

上記、レジステッド・ランに関する情報をSFPトレーナー限定のfacebook非公開グループ「STROOPS認定トレーナーコミュニティ」にて最初に掲載する予定です!!

このコミュニティではSFPトレーナーのライセンス所持した方々が意見・情報交換を通して、お互いのスキルアップを目的としております。

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