正しいトレーナーと指導者の視点 – 問われる「部活」の存在意義と子供たちの未来

正しいトレーナーと指導者の視点 – 問われる「部活」の存在意義と子供たちの未来

posted by: wasedarikiya date: 1月 22, 2015 category: STROOPS Blog, 体幹トレーニング方法, 野球 comments: 0

正しいトレーナーと指導者の視点 − 部活のクオリティー(質)はどこへ行く?

先日、通りすがりの高校の校庭で野球部の練習が行われていたので、何となく車を停車して数分間ですが「どのような練習をしているのか?」を眺めていました。ちょうど試合形式の練習で、ランナーが一、三塁。一塁ランナーがスタートを切り、盗塁を狙った場面です。キャッチャーが二塁へ送球しましたがランナーはスライディングもせずにタッチアウト。三塁ランナーも刺されてアウト。指導者が両者のランナーに怒鳴った後に、次のプレーに移行。

この練習が終わり、フィジカルトレーニングに移行して選手が顔を歪めて行うスクワットジャンプというプライオメトリクス系のトレーニング。軽く50回は超えていたと思います。

見ていたのは恐らく15分位。というよりも「見れていた」と言った方が良いと思います。その後、車を運転しながら、「何も進化していないな。」とこの数十年のブレーキを実感せざるを得ない寂しさを感じました。

先ず、上記の練習で

指導者がアドバイスするべきポイントとして、一塁走者のスライディングの方向です。スライディングしないのは最悪のケースですが、スライディングする方向も「センター方向にスライディングするべき理由を明確に指導する」必要があります。この走者がセンター方向にスライディングすることで、キャッチャーが投げたボールを捕球するショートは「三塁走者に一瞬、背中を向けるという状況を作ること」を説明するべきです。このタイミングに合わせて三塁走者がホームに走ることで、得点できる「確率が上がる」ことを教えないといけません。スポーツは確率の世界で勝敗が決まるということを何故教えないのか?

そして、ジャンピングスクワットの絶え間ない連続。脚のプライオメトリクス系トレーニングはおおよそですが体重の約1.5倍の重量でスクワットできるかという基準があります。そのような基準に沿わないでも、骨盤後傾や膝が足先よりも前に突出して剪断する力が膝にかかっている状況などをそのままにして見ている指導者の気持ちを理解できませんでした。

この数分の練習には「戦術」・「機能的動作」・「パフォーマンス」・「基礎視力」という4つの勝利へのキーがあるにも関わらず無視したまま、部活という時間を過ごさないといけない子供たちがいるわけです。

決して部活の全てを否定するわけではありません。部活として、野球部として行うべきことを明確に掲げる必要があると思います。もし、礼儀だけを指導し、野球で勝つための試合への練習を欠くようであれば、それは「スポーツクラブ」で良いと思います。

最近もスクワットジャンプ何回という条件を指示する指導者を見かけましたが、確かにその数できたら凄い。僕自身、スクワット150kg以上で10reps以上を軽くこなす時もありました。確かに一回のキックの破壊力は大きくなります。でも、コンビネーションはどうなるのか?連続のキックはどうなるのか?つまり、それがパフォーマンスにどのように作用するのかを明確に説明できないといけないと思います。スクワットジャンプ何回・・・。これだけではパフォーマンス上がりません。

問われる「部活」の存在意義と子供たちの未来 − 既に改革が始まった・・・。

以下に興味有るリンクを貼り付けます。

 

甲子園を目指さない?異色の野球部が誕生

http://matome.naver.jp/odai/2138205922803298401

高野連に所属しないで、「プロを目指す」ことに特化した兵庫県の「芦屋学園」の野球部のお話です。関西独立リーグに参加できる、クラブチームと試合ができる、更には教えるのは元プロ野球選手。ただ、メジャーリーグでは、メジャーリーグに出場したことのない監督がかなりおります。全てがパーフェクトでなくても、有望な選手の怪我のリスクを少しでも減らせて、優秀なプロ野球選手が輩出されてくると、もっと注目されるでしょう。高校野球という「部活」をもう一度見直す機会となるでしょう!!

 

【世界一忙しい日本の先生】大阪市が部活動”全面委託”も検討へ

http://matome.naver.jp/odai/2141139909021046201

これは非常に良い案だと思います。元スポーツ選手やストレングスコーチなどが就業の機会を得られるだけでなく、先生たちも鬱病などを予防できますし、学校内で起きているいじめ問題など、もっと身近な問題を解決できるというメリットがあるはずですね。それがトータル的なコスト削減につながるとなれば、国をあげて行っても面白いと思います。

 

子供たちは年齢に応じて身体的な発達や神経系の発達時期が異なります。細かく言えば、身体の部位(パーツ)毎に成長の時期が定義されています。肩周り(肩甲骨周辺部)の骨癒合が最終的に完了するのは大体18歳位であることも分かっています。これを無視して、異常な投球数を子供に課したとしたら・・・?

ぜひ、子供たちの未来を守ってあげましょう!!

 

Fun of Sports… STROOPS!!

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